こんにちは、開発責任者の土田です。
今年、エーサースは創業から10周年を迎えました。会社としてのミッションを刷新して2年が経ちました。プロダクト開発グループにおいては、オフショア開発から内製化に舵を切り、すべてのインフラをオンプレミスから AWS に移行して4年が過ぎました。ここ数年で多くの優秀なエンジニアに恵まれ、私の参画時で5人程度だったエンジニアが今では25人を数えるまでになりました。
そして今、大きく製品ラインが変化しようとしている中で、当社は Mikatus(ミカタス)株式会社と社名を変更することを決め、第二創業期とも言える時代に差し掛かっています。そのような中で、当社が提供するサービスの価値を最大化するために、サービス開発に関与するエンジニア組織のあり方も見直さなければならなくなりました。
これまで私は、開発責任者としてエンジニア陣を牽引してきましたが、組織の拡大を受けて、エンジニア組織のマネジメントに集中し、今いるメンバーを大きく成長させ、また優秀なメンバーを採用し、組織として飛躍しなければならないと感じています。その一方で、「税理士のみなさまにとって、なくてはならない存在として」という当社のミッションの実現のために、既存のシステムを支えながらも、新しいMikatus(ミカタス)株式会社として提供していくべきプロダクトに技術を用いて全力でコミットし、当社の事業を大きく成長させる責務を担わなければならなくなってきています。
開発責任者として、組織の責任を担う VP Engineering と技術の責任を担う CTO の二足の草鞋を履くことはできないと感じ、私は得意領域である組織マネジメントに VP Engineering として集中し、技術を用いてコミットする CTO としての業務を別の方にお願いするという決断をしました。
CTO に期待すること
私は「CTO は、最高技術責任者として今会社に必要とされていることをやらなければならない」と思っています。技術に責任を持つ経営メンバーとして立ち振る舞うわけですが、万が一「CTO として飛び込み営業するのが経営上最善である」と論理的に判断できるのであれば、それを厭わず実行に移さなければならないということです。まあ、実際のところそういう状況はあまり考えられませんが、ある程度雑食な(笑)エンジニアの方が CTO を担いやすいのではないでしょうか。
ただ、様々な期待を挙げるときりがないので、その中でも大切なことふたつを期待させてもらえればと思います。
ミッションとビジョンへの共感
エーサースは「税理士のみなさまにとって、なくてはならない存在として」というミッションを掲げています。その題字のあとには、「私たちは、会計事務所に選ばれるオンリーワンのビジネスインフラとして進化し続けます。そして、中小企業が創る日本の未来に全力で貢献します。」と続きます。
税理士という職業は普通の人にとっては縁遠い存在かもしれません。その文字のとおり、税金に関する仕事、具体的には、中小企業や個人事業主が納付すべき税額を計算、確定しそれを申告するという業務を行っています。
このような業務を私たちは税務顧問と呼んでいるのですが、実は この税務顧問業務は AI に代替される業務の筆頭となっています。そう、我々エンジニアが彼らの仕事を奪ってしまうかもしれないのです。
しかし、私たちは税務顧問の仕事をエンジニアリングによって奪ってしまってもいいと思っています。今後 AI が代替できる仕事に価値はどんどんなくなっていくからです。
システムが税務顧問業務を代替してしまうそのかわりに、税理士のもうひとつの仕事である経営顧問に集中し、社外財務部長や社外 CFO として中小企業に貢献していただきたいと思っています。それが未来の税理士像であり、エーサースが提唱する「いい税理士」の姿です。
エーサースは「『いい税理士』をあたりまえに」というビジョンを掲げています。社外財務部長や社外 CFO を担える「いい税理士」が中小企業に伴走し、日本の経済を支えている中小企業が笑顔になる、そのサービスを提供する会計事務所が笑顔になる、そんな世界を一緒に目指せる CTO であることを期待しています。
技術による第二創業期への貢献
エーサースは、会計事務所向けクラウド会計システムベンダーを脱却し、「いい税理士をあたりまえに」という当社のビジョンを実現するためのサービスを提供する会社へと進化していかなければなりません。
これを実現するために必要なサービスを検討していきますが、そのサービスは技術をもって実現しなければなりません。それはまた、これまでのエーサースが踏み込んだことのないビジネス領域であったり技術領域であったりする可能性もあります。
そのため、技術という観点で、進むべき進路を示し、新しいサービスを実現していくことに貢献できる CTO であってほしいと思っています。具体的には、中小企業の経営状態の核とも言える財務情報をもとにデータサイエンスを駆使して価値を創出することから、迅速に MVP を開発しマーケットニーズを発掘することまで多岐に渡る仕事に関与していただきたいと考えています。
その一方で、これまでの当社を支えてきたプロダクトが社内にあります。このプロダクトは今後も当社を支える大切なものです。様々な綻びもあるプロダクトですが、その綻びをセンスよく繕う判断も一緒にできたらと思っています。
既存ビジネスを支えるメンバーに技術的進路を示しながらも、第二創業期を技術をもって牽引できるリーダーシップを持った CTO であることを期待しています。
このような「ミッションとビジョンへの共感」と「技術による第二創業期への貢献」の観点に合う CTO を募集したいと思っています。通常の採用活動を通じても募集していきたいと思っていますが、この記事を読んで興味を持ってくださった方がいらっしゃいましたら、土田ないしは当社社員までご連絡いただければと思います。一緒に税理士の未来をつくる仕事ができる CTO をお待ちしています。